市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。10月8日(木)の放送は、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が登場。最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、「大量廃棄の問題」について取り上げました。
木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)
◆世の中から大量廃棄をなくすには…
ユニクロやオンワード樫山は、在庫を売り切る、回収した古着を再生利用するなどの仕組みづくりに力を入れています。コロナ禍をきっかけに、大量生産や大量廃棄に対する消費者の目が厳しくなるなか、両社は環境問題に則した新たな取り組みを打ち出しています。
* * *
若新は、大量廃棄の問題はアパレル業界に限ったことではなく「世の中に山ほどある」と指摘。では、なぜ大量廃棄が発生するのかというと「売り切れは、僕たち消費者の多くが許せないことだから」と分析します。
例えば、夜に営業を終了するスーパーの場合。お惣菜コーナーなどでは、閉店間際に安売りをすることで商品を売りさばき、少しでも大量廃棄(食品ロス)を減らそうとしています。閉店前にほとんど売り切れていてもあきらめが付く。
一方、24時間営業のコンビニエンスストア(以下、コンビニ)の場合。若新は「おにぎりが食べたくなって夜中の1時とかに行って、すべて売り切れていて棚がガラガラだったらどうします?」と問いかけると、パーソナリティの市川美絵は「夜遅くまで開いているのに、“なんでないの?”と思ってしまうかも」と回答。それゆえに「便利でいつでも買えるお店では、いつ何時も売り切れていては駄目なんです」と若新。
どのお店にとっても、賞味期限の近い商品をすべて売り切って、また新しい商品を入荷するのが健全な状態であるのは明白ですが、「消費者がどんどん欲張りになっていて、いつお店に行っても売り切れていてほしくないんです。
売り切れてなくてもラインナップが減っていて選べない、商品棚がスカスカになっていたら消費者はそれを許せない。売り切れるお店に対して、消費者は“あのお店は夜に行くと品揃えが悪いから”と、行かなくなって常に品揃えの良いお店に行きたがる。ということは、(お店側は)売り切れないように多めに入荷し続けなくてはならない。そうすると、賞味期限が迫っても売り切れない商品が常に余ることになり、時間になったら廃棄することになってしまう」と説明します。
これは洋服でも同じで、「(自分に合う)サイズが売り切れていて商品がないお店と、サイズがすべて揃っているお店だったら(多くの人は)売り切れていないお店に行くと思う」と消費者心理に触れ、「いつもサイズが揃っていて、いつお客さんがきても売り切れていないということは、常に多めに入荷しておく必要があり、そのシーズンが終わったら(売れ残った商品を)全部廃棄しなきゃいけない」と言います。
シーズンが変わる際の商品入れ替え時などに、割引セールなどで売り切ろうとするものの、洋服には流行りすたりやシーズンがあるため、いつまでも陳列しておくわけにもいかず、売れ残ってしまうと廃棄せざるを得ないという側面も。
若新は「世の中から大量廃棄をなくすには、売り切れたら“あきらめる”という考えに、僕ら消費者が変わらないといけない。“売り切れたら困る”、“常に商品が揃っていてほしい”と思っている限り、大量廃棄は永遠になくならない」と断言し、総じて「常に(大量廃棄などの)環境問題は、消費者の消費行動と一体ということ」と話していました。
----------------------------------------------------
スマホアプリ「AuDee(オーディー)」では、スペシャル音声も配信中!
★ダウンロードはこちら→
http://www.jfn.co.jp/park
----------------------------------------------------
<番組概要>
番組名:Seasoning~season your life with music~
放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、ヨウイチロウ(月曜)、乙武洋匡(火曜)、IVAN(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:
https://park.gsj.mobi/program/show/38286