荒川静香と高橋尚子がパーソナリティを務め、東京海上日動がお送りするTOKYO FMの番組「MY OLYMPIC」。かつての名選手から、将来有望なオリンピック代表選手のタマゴまで、さまざまなアスリートの輝きをお届けしています。3月1日(金)~8日(金)、11日(月)~15日(金)の放送には、セーリング競技男子470(ヨンナナマル)級の外薗潤平(ほかぞの じゅんぺい)選手が登場しました。
※写真はイメージです
◆日本人男子初のW杯優勝
2018年9月に行われた「セーリングワールドカップシリーズ江の島大会」。外薗選手は岡田奎樹選手とペアを組み、日本人男子初となるW杯優勝を果たしました。オリンピックメダリストなど、世界のトップセーラーが集う大会での快挙に、2020年東京オリンピックでのメダル獲得にも期待がかかります。
外薗選手がヨットと出会ったのは、鹿児島での高校入学のとき。中学では「好きな女の子がいたから」という理由で陸上部に所属したものの、長続きしませんでした。心機一転「違う競技を」と思っていたところ、ヨット部があることを知り、入部を決意しました。
入部前は「優雅であまりきつくないイメージだった。ヨットに乗りながら、大好きな釣りもできるだろうと」と苦笑いを見せながら振り返ります。
現在ペアを組む岡田選手のように、幼少期からヨットに慣れ親しんでいた選手が多く、当初は実力差を痛感していたと言います。
経験の差を少しでも埋めようと、努力を重ねました。最初は、ヨットを風に合わせて走らせることからスタート。「風の強さによって海面の色合いが異なったり、セッティングを替えることでヨットのフィーリングが変化したり……」と、少しずつ技術や知識を吸収していきました。
◆「番狂わせを起こせる」魅力
“実力通り”に負けてしまうことが多かったものの“実力通りにならない”部分も、魅力の1つでした。
「風がいいところにうまく入ると、格上選手を相手に番狂わせを起こすことができる。風を読むことや、ペアとのコンビネーション……。レースに勝つためにはいろいろな要素があることがわかって、どんどん奥が深くなっていった。負けた理由もわかりやすかった。乗っていくうちに魅了され、どんどん上手くなっていく気がして楽しかった」。
高校3年生のときには、競技開始3年で、目標のインターハイに出場。しかし、思うような成績を残せず「大学で日本一になりたい!」という思いが芽生えました。
日本一を夢見て、福岡の日本経済大学へ入学。ヨット部の顧問は「世界を目指せるセーラー」、「社会に貢献できる人材を輩出する」という指導方針。「日本一」よりも“先”を見据えていました。
大学時代は基本動作を反復することで、基礎を極めました。「船の整備、(全寮制での)私生活など全てにおいて、自分の個性で目標に向かってやっていた」。成績はメキメキと上がり、レースで上位に食い込めるように。「努力さえすれば、日本一も獲れるのでは」と、意識にも大きな変化が生じていきました。
◆「かなり近いところにある」
社会人となっていた2013年のとき、2020年オリンピックの東京開催が決定。当時は遠い存在と感じていましたが、ナショナルチームに入ったときに「頑張れば、目指せるかも」と気持ちに変化が生まれます。
東京五輪まで1年。外薗選手は「(五輪出場は)かなり近いところにある。(メダルへの)手応えも、近いところにある」と自信をのぞかせます。
「セーリングを知らない方も多いと思うので、少しでも競技に興味を持ってもらい、試合を観て応援していただけたらうれしい。出るからには、絶対にメダルを獲りたい」と活躍を誓いました。
<番組概要>
番組名:MY OLYMPIC
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週月~金曜6:55~7:00(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
パーソナリティ:荒川静香、高橋尚子
番組Webサイト:
http://www.jfn.co.jp/myolympic/