吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。10月24日(土)の放送では、株式会社やまとわの奥田悠史(おくだ・ゆうじ)さんに、同社が展開しているブランド「信州経木Shiki」についてお話を伺いました。
食卓を彩る「信州経木Shiki」の経木
日本で古くから使われてきた包装材、「経木(きょうぎ)」。
森から伐採した木を、薄く削って乾燥させて作る伝統の技です。
現代のようにプラスチック製品がない時代、木ならではの適度な湿度を保つ作用や、通気性・抗菌性を活かし、食材や調理したものを包み、鮮度を保つのに重宝されていました。
木ならではの通気性&抗菌性
そんな経木を作っているのが、長野県伊那市にある株式会社やまとわ。地域の資源を守ろうと、伊那市の地域材である「アカマツ」の木を原料に、素材から生産まですべて信州伊那谷産でブランド「信州経木Shiki」を展開しています。
信州伊那谷産のブランド「信州経木Shiki」
抗菌や調湿作用のほかにも、水分や油分を吸い取る力など、経木に向いている「アカマツ」の特性を最大限に活かして作られた「信州経木Shiki」。
まな板や落し蓋代わりに、食材の保存、料理の包装材、さらには、飾りにも……その用途は多岐にわたります。
経木の用途はさまざま
奥田さんは、「アカマツっていう木は、ぜんぜん価値がつかなくて、スギやヒノキよりも値段がつかないんですが、私たちが暮らす伊那谷の森は、30%近くがアカマツなんですね。経木をたくさん使っていただくなかで、アカマツにも価値がつき、森が豊かになる循環を作りたいなと思って取り組んでいます」と思いを語ります。
地域の木材に新たな価値をつけ、暮らしのなかで利用することは、森の明るい未来へとつながる。
伊那市の地域材「アカマツ」
そんな思いで、株式会社やまとわは商品開発に取り組んでいます。
「森の問題とかプラスチックの問題って、普段生活しているなかでは、気づかないというか、自分ごとになりにくいと思うんですね。経木は、日常のなかで使うことができて、それが森を豊かにすることを、ぜひ知っていただけたらうれしいです」
日常使いで料理に“木のぬくもり”を
木のぬくもりを感じながらいただく料理は、きっと格別ですよ。
<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/