吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。8月17日(土)の放送では、東京・日本橋にある手ぬぐい・ゆかたの梨園染「戸田屋商店」の風間勝己さんにお話を伺いました。
深い味わいをまとう「手ぬぐい」
持ち歩きやすく、水に濡れても乾きやすい。おでかけのお供として、何かと重宝するアイテムといえば、「手ぬぐい」です。
創業1872年の老舗「戸田屋商店」では、木綿の“糸”そのものを手作業で染めていく「注染(ちゅうせん)」という昔ながらの技術で、手ぬぐいを作っています。
注染の手ぬぐいは、両面が表です。機械を使って模様をプリントした手ぬぐいの場合、色が乗るのは片面だけですが、注染は表面も裏面も同じように染められているのが特徴です。
プリントと違って染料を注ぐので、糸まで色が入る伝統工芸「注染」。にじみやぼかしを自由に生み出しながら、深い味わいをまとった「手ぬぐい」ができあがります。
手作業、天日干しならではの風合い
風間さんは、「手前どもでやっている本染めの場合は、職人さんが糊付けをして、やかんでひとつずつ色を刺していくわけですね。それから水洗いをして、天日で干していくので、機械はほとんど使っていないんですよ。職人さんが手作業でやっているので効率はものすごく悪いんですが、そのぶんいいものができるんですよね」と自信をのぞかせます。
40年近くこの仕事に携わってもなお、日々勉強という風間さん。まずは、気に入ったデザインや柄でお好みの手ぬぐいを手に取ってもらい、その先に染め方にも興味を持ってもらえるとうれしいと語ります。
「みなさんに、ぜひ手ぬぐいを使ってほしいというのが、私たちの思いですね。本染で染めた注染の手ぬぐいも、プリントで染めた手ぬぐいも使ってください。その良し悪しは、使ってみないとわからない。注染染めは、染めた後、半年経っても1年経っても2年経っても、全然飽きないんですよ。ボロボロになるまで使っていらっしゃる方もいるので、ありがたいなと思っています」
ほぼ全ての工程を、職人さんが手作業で作っていく「手ぬぐい」。注染染め手ぬぐいの奥深さは、使えば使うほど、実感できそうです。
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<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php