市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。3月24日(木)の放送は、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が登場。最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、「運動部の“理不尽さ”」について取り上げました。
木曜レギュラーパートナーの若新雄純
運動部学生2,076人を対象に実施した「運動部学生の就職」に関する意識調査によると、運動部学生は就職活動に「有利だと思う」と回答した人が7割以上いたことがわかりました。また、「運動部の活動を通じて身についた強み」を聞いた質問で、最も多かったのは「礼儀・挨拶」(81.0%)でした。
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若新は、“運動と運動部の違い”について「理不尽さがあるかどうか」と述べた上で、「実際、世の中にはほとんどの場合、理不尽なことがある」と話します。
運動部といえば、ひと昔前の厳しい運動部のなかには「水を飲んではいけない」「先輩の言うことは絶対」といった理不尽がまかり通っていた時代がありました。若新はそうした理不尽さについて「“変だな”と思っていたけど、自分が年を取ってきてわかるのは、なぜか、自分のやらされたことを年下にも押し付けたくなったり、偉そうにされたくなかったりすると。それがくだらないことだとわかっていても、なぜか生まれてくる感情がある。自分よりも優秀だったり、経験値に差がなかったり、“年下のほうが優れている”と頭ではわかっていても、“年下のくせに……”という謎の感情が芽生えることがある。これが理屈を超えたものだと思う」と述べます。
また、「体罰や陰湿ないじめ、トラウマになってしまうようなことなど、人生にすごくネガティブに影響することは排除するように努めなければならない」と前置きしつつも、「部活動のなかにそういった人間的な“理不尽さ”が生まれるのは当然で、まさに社会の縮図だろう」と主張します。
そして、そんな理不尽なことに立ち向かうには「声を上げて、自分が力を持ち、変えていくしかない」とも。運動部の理不尽さに納得がいかないのであれば、「さらに頑張って理不尽じゃない世界をつくるんだと生きる方法もある。自分が納得いくような会社をつくる、政治家や弁護士を目指す、自分だけの特技を持つ、なんでもいいと思う」と言い、「“人間社会は理不尽なもの”だから」と強調します。
続けて「昼間の学校の授業のなかでは、理屈を学んで、勉強してかしこくなる。だけど、世の中はそんなに思い通りにいかないし、理不尽だらけ。だから、学校の先生も『運動部は、世の中の理不尽である部分を仮で体験する場所。理屈だけでなく理不尽さも学びたい人は運動部に入りましょう』というくらいでいい。部活から理不尽をなくすのではなく、(あえて)運動部は理不尽なもので、運動部は“理不尽という訓練している場所”という捉え方が必要なのではないか」としたうえで、あらためて「人間の根本はそんな簡単には変わらない。程よい理不尽さを知り、それとどう向き合えばよいのかを学ぶ機会は、引き続き大事になってくると思う」と語りました。
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<番組概要>
番組名:Seasoning~season your life with music~
放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、角田陽一郎(月曜)、乙武洋匡(火曜)、副島淳(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:
https://audee.jp/program/show/38286