吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。5月23日(土)の放送では、東京都世田谷区にある自家製ツナの専門店「おつな」店主の関根仁さんに「ツナづくり」についてお話を伺いました。
試行錯誤を繰り返し完成した「おつな」
「おつな」の店頭には、えごま大葉味噌、島唐辛子、ポルチーニなど、12種類の味をまとったツナの瓶が並んでいます。
店主の関根さんは、もともと小料理屋のオーナー。その日に残ったマグロでツナづくりを始め、“最高のレシピ”を追求。その後、ツナ一本で勝負するために、小料理屋を閉めて専門店を立ち上げました。
缶ではなく、透明で見た目にも美しい“瓶詰め”にこだわった関根さんでしたが、すぐに壁に直面。瓶詰めの商品を常温で保存したところ、数日ともたないことが判明したのです。
関根さんは、「“美味しくつくる”ことと“保存させる”ことは、また別の問題だっていうことをわかっていなかったんです。すごく美味しくつくれたのですが、保存となるとまったく勉強不足で、それはもう最初はひどかったですね」と振り返ります。
マグロのオイル漬けを無添加で
その後、海外の商品をヒントに、試行錯誤を繰り返した関根さん。ついに、マグロのオイル漬けを無添加で1ヵ月の常温保存を可能にする方法を見つけました。
「おつな」のツナづくりは、まず新鮮なビンチョウマグロの水分と臭みを取る作業から。そして、特製のスープでじっくりと煮込んでから、水気を切って、味付け。それぞれのフレーバーによって、さまざまなハーブやスパイスを使い分けていきます。
最後に、手作業でひとつずつ瓶に詰めてから、保存のための工程を経て、1週間ほど寝かせれば完成です。
見た目にもこだわるため“瓶詰め”に
多彩なフレーバーならではの、こんな悩みもあると言います。
「例えば、わさびとか。試食段階ではすごく美味しいんですけど、火を入れると、わさび独特の風味が消えてしまうんですよね。だから、ツナって簡単なイメージがあるのですが、僕のなかでは奥が深いんです。諦めずにやっていたら、なんとか出口が見えてきたんですね」
バラエティに富んだフレーバーが魅力
ツナを愛し、瓶詰めのツナにこだわりぬいた関根さんの「おつな」。いまでは、その味の良さと美しさが評判を呼び、多くの人に愛されています。
「やっぱり、この商品ができたのも僕ひとりではなくて、周りの人とのつながりがあってこそ、できたものだと思っています。人と人とがつながる、みんながつながる商品だと思って、“おつな”という名前にしています」
人と人をつなげる「おつな」。大切な方への贈り物にもぴったりですね。
<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php