放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。11月13日(日)の放送では、レジェンド・マンホーラーの森本庄治(もりもと・しょうじ)さんをゲストに迎えて、お届けしました。
(左から)小山薫堂、森本庄治さん、宇賀なつみ
マンホーラーとは、マンホールを愛している人たちのことで、森本さんはそのなかでも“レジェンド”と言われる存在。森本さんによると、マンホーラーという言葉自体ができたのは、2010年頃。
「この趣味を広めるために、何か名前がないと広まらないと思いまして、マンホーラーという名前をつけていろいろなところに出向いていたら、気づいたら日経さんとかも使うようになってくれまして。“ありがたいな”という感じです」とその経緯を話します。
旅することが多いという森本さんが、マンホールの蓋に魅せられたきっかけも旅でした。30代のときに長野県松本市を訪れた際、信号待ちをしていたときに、ふと下を向いたら色がついているマンホールの蓋が目に留まり、「今までの人生で色がついているマンホールの蓋って見たことがなかったな、というところから興味を持ち始めました。それから探し始めた感じですね」と振り返ります。
小山からは「マンホールの蓋は、昔はご当地ものとかはなくて、全部同じものばっかりだったんですか?」と質問が。森本さんは「下水ってどうしても汚いものなので、イメージが悪いですよね。昔、当時の建設省さんが、『下水のシステムのなかで、唯一みんなが見られるものは浄水場かマンホールの蓋だ』ということで、マンホールの蓋に目を付けて、日本人が大好きなご当地ものを作ろうということから始まりました。いわば国策で、1975年から1985年くらいにかけて始めた感じですね」と回答。
旅好きだった森本さんは、今ではマンホールを見るためだけに旅をするようになったようで、宇賀から「一番の胸熱マンホールは何ですか?」と問われると、福井県福井市のシンボルであるフェニックス(不死鳥)が描かれたマンホールを真っ先に挙げます。
森本さんいわく、ご当地マンホールに描かれるのは、大体が市町村の花、木、鳥などがデザインされているそう。実在しないフェニックスがなぜ福井市のマンホールに描かれているのか気になった森本さんは、「調べていったら、福井は2回ほど街が全焼しているらしいんですよ。1回目が福井大空襲で町が焼け野原になってしまって、2回目は復興をしたけど福井大震災が起きてしまって、また町が全滅してしまったと。その2回の壊滅的な被害からの復活ということで、フェニックスが描かれているという話を聞いたときには、成り立ちの背景が深いなと思いまして。そこから本格的にのめり込んでいった感じですね」と力説します。
全国のマンホールの蓋コレクション
なかには、マンホールのデザインを公募する自治体があり、小学生がデザインした蓋ができることもあると森本さん。また、最近流行っているのは「漫画家さんが錦を飾る意味で、いろいろな蓋が全国にできている」と言います。
例えば、「『ちびまる子ちゃん』は清水(静岡県)ですよね。わざわざマンホールの蓋を2種類作って寄贈をされたんですよ。なんでかというと、マンホールの蓋がブームになっているから、その蓋で静岡が盛り上がればいいということで、さくらももこ先生が亡くなる前に寄贈したという話があります」と熱弁。
しかも、森本さんは「ちびまる子ちゃん」がデザインされたマンホールを現地まで見に行ったのはもちろんのこと、「僕らは『ここが(ちびまる子ちゃんの蓋に)替わるだろう』というのを予測して、(設置前のノーマルのマンホールを見に行って)、設置されたらまた確認しに行くみたいな」と熱心に語る場面も。
設置場所の予想は見事当たったようで、「感動でした。いろいろな人がマンホールの写真を撮るために並んでいたのがすごくうれしかったですね」と笑顔をのぞかせていました。
次回11月20日(日)の放送も、どうぞお楽しみに!
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<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/post/