吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。8月21日(土)の放送では、工房「左京窯(さきょうがま)」の左京三義(さきょう・みつよし)さんに、オールハンドメイドの「箒(ほうき)」についてお話を伺いました。
「左京窯」が手がけるオールハンドメイドの箒
青森県・階上町(はしかみちょう)に、「左京窯」という工房を開き、オールハンドメイドの「箒」を作っている夫婦がいます。
箒の原料は、「ホウキモロコシ」という植物。春に植えたホウキモロコシを、夏の終わりに1本1本刈り取ったあと、脱穀、煮沸、天日乾燥、仕分けの作業を経て、箒の材料ができあがります。
箒の原料となる「ホウキモロコシ」
そうしてできた200本以上の材料を束にして揃え、畳糸で丁寧に編み込んで、ようやく1本の箒が完成。トータル1年以上の歳月をかけてできた、手作りの箒の特徴は、独特の「ちぢれ」と見た目の美しさです。
「ちぢれ」があることで、掃除機では取りづらい絨毯のほこりや糸くずなどを、素材を傷めることなく、簡単にかき出すことができると言います。
「昔から、“掃き清める”って言うじゃないですか。あれって、音も関係しているんです。“サッサッサッ……”って、やるんですよね。掃除機の機械音とは違って、自分の腕を動かした分だけ音がするんです。その音が、すごく心を落ち着かせていいんじゃないかと思います」と左京さん。
一つひとつ丁寧に編み込んで、ようやくできる1本の箒
そもそも、縄文時代の焼き物に触発された陶芸を、長い間、生業にしてきたという左京さん夫婦。その後、ホウキモロコシの栽培を始め、和帚を基礎としながらも、“縄文スピリット”あふれるオリジナルデザインを生み出しました。
モノを大事にするという考え方を、再認識してもらう形で使ってもらえたらうれしいと話す左京さん。
「この箒は30年から50年、使えるんですよ。植物だから、プラスチックのようにゴミにはならないし、自然に還るし、しかも電気は使わない。さらには邪魔にもならないし、インテリアにもなる」
丹精込めて作られた「左京窯」の箒
“掃除”という、生活には切り離せない作業も、左京さんの箒があれば、楽しい時間になりそうですね。
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<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/