吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。9月7日(土)の放送では、「さとうきび創生ラボ」のメンバー・富井岳さんにお話を伺いました。
さとうきびの搾りかすで作られたジーンズ
沖縄の原風景とも言える「さとうきび畑」。ですが、農業人口の減少によって畑の面積は減り続けています。
“この風景を守るために、何ができるだろう”そんな発想のもと、去年誕生したチームが「さとうきび創生ラボ」。
「バガス」と呼ばれるさとうきびの搾りかすを活用し「ジーンズ」を作る。さとうきびに新たな価値を生み出す新たなチャレンジです。
バガスは繊維がとても硬く、糸にするのが難しいと言われています。どんな工程を経て、ジーンズに生まれ変わるのでしょうか?
まず、沖縄県内の製糖工場から出たバガスを粉末にします。それを岐阜県美濃市にある特殊紙の開発を行う会社に送り、マニラ麻と混ぜて和紙をつくります。そうしてできた和紙を縦に細かく切って、ひねりを加えることで、バガスの“和紙糸”が完成。
さとうきびの搾りかすが“和紙糸”に
その後、デニム産地である広島県福山市の工場で「バガス和紙糸」と「綿糸」を織り合わせ、デニム生地に仕上げます。最後は沖縄市のデニム工房で縫製され、ようやくジーンズの完成となります。
サラサラとした軽い肌触りが特徴
富井さんは「あくまでこのジーンズは、さとうきびを活用した新しい産業価値ということでフラッグシップのように考えているんですが、ここであがった販売収益をうまく農家さんに還元して、一次産業に貢献するような取り組みがしたいです。例えば、デニム生地を使ったユニフォームを作って、それを農家さんに支給するなどの取り組みを具体的に行っていきたいと思っています。それで、若い人たちに注目してもらえるような産業価値を、どんどん作っていければいいかなと考えています」とチームの思いを語ります。
さとうきびの搾りかすから作った、全く新しいジーンズ。サラサラとした軽い肌触りが、沖縄の風土にも合っているそうです。
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<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php