吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。5月9日(土)の放送では、「副千製陶所(そえせんせいとうしょ)」代表の副島謙一さんに「肥前吉田焼」についてお話を伺いました。
“水玉模様”の器を製造する「副千製陶所」
400年の歴史を誇る焼き物「肥前吉田焼」の産地として知られている、佐賀県嬉野市。大小10を超える数の窯元があるこの地域で、“水玉模様”の器を製造するのが、「副千製陶所」です。
“掻き落とし”という技法によって、熟練の職人さんが回転するドリル状の道具を使い、一つひとつ手作業で水玉を作っていきます。
プロの職人の腕があってもなお、「毎回が真剣勝負」という“掻き落とし”の水玉模様。そのポップなデザインが人気を呼び、2010年には、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。
「毎回が真剣勝負」の手作業
評価を受けたのは、柄のポップさだけではありません。「ユニバーサルデザイン(=障がいの有無に関係なく、多くの人々が利用しやすいようなデザイン)の食器」としても、注目を集めています。
その理由は、丸い部分を“削って”作るというところにあるようで、「意図したわけではないのですが、“掻き落とし”の水玉模様は、例えば、視覚に障がいがある方でも、触っただけで自分のものだと簡単にわかる形になっているんですね。また、手が少し不自由でも『持ちやすい』と言っていただけます」と副島さん。
水玉模様は「ドット」と呼ばれ、世界中で愛されているパターン柄。多くの人にとって愛着のあるこの柄を、伝統の模様として器全体に施していくことで、若い人たちの焼き物への関心を底上げできると副島さんは言います。
目を引く水玉模様の急須たち
「焼き物って、若い方々には敷居が高そうな感じで受け取られているのですが、焼き物に対する入門編というか、“こんなポップなものもあるんだな”と思って、焼き物を手に取ってもらえるといいなと思っています。それで、自分の生活がランクアップしたら“こういう焼き物も使ってみたい”というように、生活のトータルなデザインの1つとして考えてほしいなと思っています」
こだわりの食器が1つ食卓に加わるだけで、おうち時間も華やかになりそうですね。
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<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php