日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMの番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。
7月24日(日)、7月31日(日)放送回のゲストは、世界中の水族館に1,000種類以上の生き物を納入する“海の手配師”の石垣幸二さんです。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。
(左から)石垣幸二さん、チャンカワイ
◆影響を受けた人は、さかなクン
石垣:自分が影響を受けた人は、やっぱりさかなクンですね。
チャンカワイ:え! 師匠なのに!
石垣:いやいや。「つまらない魚はいない」という価値観を教えてくれたのは、さかなクンなんです。例えば、カワハギ(の卸値)が50円だとしましょう。自分は値段で魚の価値を決めていたのですが、彼はそんなことには関係なく「カワハギを正面から見てみたら素敵」とか「後ろから見たらすごい!」とか、カワハギの姿を360度全部見て感動しているんですよ。
そして、彼は1匹1匹の魚を本当に褒めまくって、どんな魚でもいいところを必ず見つけるんですよね。そのピュアな姿を見て自分がなんか恥ずかしくなってしまって……次第に触発されていった感じですね。さかなクンと出会っていなければ、海の手配師にはなっていなかったと思います。
チャンカワイ:それでは“海の手配師”のやりがいとはなんですか?
石垣:やはり水槽に搬入させてもらった、その生物を見てくれている人たちが笑顔になっている姿を直接見たときですかね。実は生物を捕獲したときの達成感って意外とないものなんです。何よりもお客さんが見て喜んでくれている姿、その一瞬こそがやりがいです。
◆チームワークのバランスが大事
チャンカワイ:魚を捕らえるまでに、何か心がけていることとかはあるんですか?
石垣:チームのバランスでしょうかね。自分一人で魚を獲って自分で輸送するのではなく、チームの全てのメンバーをバランスよく束ねて、一つの目標に一緒に向かっていくことが大事ですね。
チャンカワイ:チームとして、いろんな方と一緒に魚を捕獲し続けてきたってことですね。
石垣:そうです。例えば、イスラムは断食(期間)がありますよね。その時期に特殊なサメを求めてイスラムに捕獲しに行っていた時期があったんですけど、(エサとなる)イカを大量に積んでインド洋に航海に出て「さあ、釣ろう」ってなったときに、エサのイカが全くないんですよね。「あ、断食が明けたんだな」とふと気づいたわけです。つまり彼らが全部(イカを)食べてしまったんですね(笑)。
でも、そんなことで怒ったらアウトですし、彼らの風習や立場も深く理解しなければいけない。結局、10日間の航海の間は当然何も釣れなかったわけですが、そこから2、3ヶ月後に彼らが船を出して、そのサメを獲ってきてくれたんですよ。
チャンカワイ:すげー。
石垣:そういう人たちと一緒に捕獲をしているわけで、そのチームワークがどこかで一つでも崩れたら絶対に失敗するんですよね。だから、そのバランス感が全ての肝かなと私は思います。
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またこの番組ではヱビスビールのプレゼントをご用意しています。詳しくは
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<番組概要>
番組名:「ヱビスビール presents Color Your Time」
放送日時:日曜 14:55~15:00
パーソナリティ:チャンカワイ
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/podcasts/cyt/