吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。11月2日(土)の放送では、
前回に引き続き、岡山県美作市の「棚田の再生」を特集。棚田の再生に取り組んでいるNPO法人「英田上山棚田団」代表理事の井上寿美さん、そして、「チーム エナセーブ 未来プロジェクト」の活動に取り組む住友ゴム工業株式会社 リテール部部長の志賀美也さんにお話を伺いました。
プロジェクトのメンバーたち
世界に注目される「棚田」が岡山県にあるんです。それは、美作市の上山地区。千年の歴史を誇る広大な棚田も過疎化が進み、一度は姿を消してしまいました。
“もう一度、あの風景を取り戻したい!”という想いのもと、移住者と地元の方々が一緒になって再生に取り組んでいます。
「英田上山棚田団」のメンバーの1人、水柿大地さんは「共同作業すると、仲良くなるじゃないですか? 移住者同士、さらには地域の方々が“つながる”という意味で、農業の存在は大きいですね。
農業だけで食べていくのは難しくても、農業に加え、医療や福祉、デザインや木工など皆さん自分の得意なことを持っている人が来ているんです。いろいろな得意なことを持った人同士が、農業を通じてつながっているということに意味があると思います。『農業』という共同作業を通じて生まれるのは、“チームワーク”です」と語ります。
“棚田の再生”の共同作業でチームワークが生まれる
これまでに息を吹き返した棚田は、かつての4分の1。先はまだまだ長いとはいえ、過疎化した地域に若い移住者が絶えないと、海外からも注目されています。
「英田上山棚田団」代表理事をつとめる井上さんは、「『棚田の再生をがんばるぜー!』で終わりではないんですね。地域のおじいちゃんおばあちゃんと農業を通して交流しながら、ずっと楽しく暮らせるにはどうすればいいか……そういうことをみんなで考えています。
棚田を通じて米づくりをしたら、それを“商品化してブランディングしたい”と言うメンバーもいます。また、植物に詳しいメンバーはハーブティーをつくっています。医療に強いメンバーもいます。“地域をなんとかしたい”ということではなく、いかに楽しく、それぞれの得意なことを暮らしのなかで活かせるのか。そう考えているんです」と言います。
「私の場合も、農業をしたい気持ちだけではありません。冬の間、間伐をしたら、そこで出た木材で製品をつくっています。棚田と地域を通じて、自分たちがおもしろいと思うことをやっています。
今年も新しいメンバーが3人移住してきました。1人は『狩猟がしたい』と言って、ビーフジャーキーならぬイノシシジャーキーをつくろうとしています。1人は『染物がしたい』と言って、先日、藍染体験をしました。どんどん新しい人が入ってきて、その人たちがここで新しくて楽しいことを広げていってくれている感じですね。
1人だと楽しさは半減しますが、仲間と一緒にやるから楽しさは倍増します。この場所に移住した方だけでなく、全国各地に仲間がいることを幸せだなと思っています」
それぞれに得意なことを持った人同士が、“棚田の再生”という共同作業でつながりあって、過疎化した地域に、これまでにない“いくつもの新しい産業”が生まれているんですね。
広がる共感の輪
そんな「英田上山棚田団」が見据える未来に共感する輪は、どんどん広がっています。
その1つが、「チーム エナセーブ 未来プロジェクト」。これは、ダンロップと日本ユネスコ協会連盟が協働しておこなっている環境保護活動で、先日はプロジェクトのメンバーが集まり「棚田のまわりの石垣を清掃する活動」をおこないました。
同プロジェクトの活動について、志賀さんは「稲刈りの時期も終わりましたので、今日はみんなで棚田のまわりの石垣を清掃しました。今回は、岡山県美作市上山地区での活動ですが、実は美作市には、ダンロップのテストコースがあることもあって、地元の社員が多く参加しています。
地元の自然環境や、人々の安全な生活を守るために、この上山地区に定期的に訪れるだけでなく、さまざまな活動をおこなっています。例えば、美作市大芦高原では、従業員が地域の皆さまと一緒に集めたどんぐりを育てて、郷土の森づくりを推進する『どんぐりプロジェクト』を実施しています」と話します。
また、「チーム エナセーブ 未来プロジェクト」は岡山県だけでなく、日本全国さまざまな場所で取り組みをおこなっています。
「『チーム エナセーブ』は、低燃費タイヤ『エナセーブ』シリーズの売上の一部を活用して、ダンロップとその商品を使っていただくお客さまが一緒になっておこなっている環境保全の活動です。
具体的に言うと、2つの活動があります。1つが、今回おこなっている『チームエナセーブ 未来プロジェクト』です。これは、100年後の子どもたちのために日本の美しい自然や文化を残していくことを目的に、2013年から日本ユネスコ協会連盟さんと一緒に活動を行っています。
もう1つが、タイとインドネシアでマングローブの植樹をおこなう『チームエナセーブ グリーンプロジェクト』で、2009年から昨年末までの植樹本数は120万本を超えています」と志賀さん。
「『未来プロジェクト』に関して言えば、今年で7年目。今後も100年後の子どもたちのことを想い、美しい文化や自然を未来へ繋ぐお手伝いをしたいと考えています。
そして今年、ダンロップは“事故のない毎日をつくりたい”というブランドメッセージを訴求しています。その一環として、全国で毎年タイヤの安全点検を実施しています。今年で12年目、点検も10万台を超えました。
実は、毎回およそ3割の車のタイヤに不具合が見つかっているんですね。定期的なタイヤ点検の大切さを、ドライバーの皆さまに、少しずつお伝えしながら、地域にも寄り添いながら地域の安全を守る、そういう活動を今後ともしっかり続けていきたいと思っています」
里山で楽しく豊かに暮らせる未来を
ちなみに、「英田上山棚田団」の合言葉は「やったらいいやん!」。子どもからお年寄りまで世代を超えた多くの方々が、里山で楽しく豊かに暮らせる未来はすぐそこです!
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<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php