吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。12月19日(土)の放送では、「こめやかたゲストハウス」女将の坂井奈緒さんに、「こめやかたの杵つき男もち女もち」についてお話を伺いました。
ふわっとやさしい食感が自慢
山形県村山市にある「こめやかたゲストハウス」。
1897(明治30)年創業の米農家が運営し、チームを組んでお米の生産から販売はもちろん、民宿の経営、さらには食堂も開いています。
そんな「こめやかたゲストハウス」が、種まきから丁寧に育てたもち米で作っているのは、杵と臼を使って、200回手でついた杵つきの餅。
四角い餅を「男もち」、丸い餅を「女もち」という名前で販売を始めたところ、全国から反響が寄せられています。
杵と臼を使って作る、昔ながらの餅
「私たちは農を通して、作る楽しみ、食べる楽しみ、生きる楽しみ、そういうものを共有していきたいんですね。それで、いろいろなことをやらせていただいています。いま、とても便利な世の中になっていますが、便利になった一方で、失われていくこともありますよね。そのなかで、私たちにとって、未来につなげていけることの1つが、餅つきだったんです」と坂井さん。
田園風景が残る山形県でさえも、手つきで餅をつくという風習はほとんどなくなってきていると言います。
山形県村山市の田園風景
「お餅って、作る過程ですごく面白いのは、最初は1粒1粒バラバラの米粒なんですよ。それがセイロで蒸されることによって塊になり、杵でつかれることによってツヤっとしたお餅になるんですよね」
“200回つけば、餅は変わる”というのが、「こめやかたゲストハウス」のポリシー。
目指すのは、ふわっとやさしい食感、そして、食卓を明るくする餅です。
出来立てのつやっとしたお餅にあんこを乗せて
「バラバラだった米粒が、みんなの力で1つになって、“うわ~、美味しいね!”って笑顔にさせるお餅になるのは、すごく魅力的だと思います」
「こめやかたゲストハウス」の前で
餅つきのある風景を残したいという米農家の思いと、杵つきの餅を楽しみに待つ人々の笑顔。
作り手も食べる人も一緒になって楽しめる農業って素敵ですね。
<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/