市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。3月17日(木)の放送は、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が登場。最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、「地域における進学格差」について取り上げました。
木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)
◆性別や地域などによる“進学格差”が…
文部科学省は、2021年春の女子の大学進学率(4年制)のデータを都道府県別に試算。そのデータによると、18歳女子10人のうち4年制大学に行くのは、東京都が7人に対し、鹿児島県は3人となり、性別や暮らす場所などによる進学格差が浮き彫りになりました。
4年制大学への進学率は、全国のデータで見ると男子が57.4%で、女子は51.3%。そんななか、東京都の4大進学率は男女ともに70%以上と高い一方で、地方は都市部の数値に比べて男女ともに低く、さらに女子のほうが男子よりもさらに低い割合になっていることが分かりました。
福井県出身の若新は、自身の学生時代を振り返り、「僕が高校を受けたときには、ちょうど公立高校の男女枠は撤廃されたばかりで、僕が通っていた高校は女子のほうが多くなっていた。女子だから大学を受けられないとか、勉強ができても入れないということはあまりなかったと思う」と振り返ります。
また、田舎で暮らす親が、娘を目の届くところに置いておきたいという気持ちから「県外ではなく、県内の大学に行かせたい、という例もあった」と触れつつも、「本当に制度的に制限されて、頑張って受かったのに大学に行けないという状況は、医学部でそういう話があったりはしたが、多くはなかったと思う」とコメント。
続けて「ではなぜ、地方は(4大進学率の)男女差があるのかというと、小さい頃からの家庭内での会話や(娘には近くにいてほしいという)そういった文化みたいなものが影響していると思う」と推察します。
親から「近くにいてよ」「無理して遠くの大学に行かなくてもいいじゃないか」などと言われたとしても、「そのときに大事なのは、『そんな考え方は嫌だ』と(ハッキリと伝えること)。『自分はちゃんと勉強して“こうしたい!”』と言った人が(進路の)邪魔をされているのであれば問題だけど、そういった(家族との)会話のなかで『まぁいいか』と納得してしまっている人も多いと思う。一番重要なのは、自分の選択に自分で納得ができているかどうか」と声を大にします。
若新は改めて「逆に、周りの人から見て『(自分の置かれている環境が)損している』と言われても、自分で納得がいっている選択をできたならそれでいい」と強調し、「納得がいっていることに対して、『おかしい』『女子なのに』『もっと頑張れたのに』……などと言うのは、ちょっと大きなお世話なのではないか。制度上で邪魔しているものがあるなら取っ払うべきだけど、そういった価値観みたいなものは少しずつしか変わっていかないし、(本人が)納得がいっているのかどうかに注目すべきだろう」と語りました。
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<番組概要>
番組名:Seasoning~season your life with music~
放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット
パーソナリティ:市川美絵、角田陽一郎(月曜)、乙武洋匡(火曜)、副島淳(水曜)、若新雄純(木曜)
番組Webサイト:
https://audee.jp/program/show/38286