住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「Blue Ocean」では、毎週火曜に、新型コロナウイルスと最前線で戦う
“医療現場のリアルな現状や課題”にフィーチャーし、感染拡大防止のために私たちができることをお届けしています。
7月7日(火)の放送では、北里大学医学部総合診療医学 特任助教で一般社団法人 ウィルダネス メディカル アソシエイツ ジャパン(以下、WMAJ) 医療アドバイザーの稲垣泰斗(いながき・たいと)さんに生電話でお話を伺いました。
※写真はイメージです
◆医療体制アップデートも予断を許さぬ状況
住吉:稲垣先生は、行政の「コロナ感染対策対応」を中心に活動されているそうですね。具体的にはどのような活動で、これまでどんなことが大変でしたか?
稲垣:仕事としては、行政機関のなかで新型コロナウイルス感染症の陽性が確定された患者さんと医療機関や宿泊療養施設をマッチングさせて、医療のバランスを取っています。大変だったことは、特にゴールデンウィークのピーク時は、医療機関の病床状況がかなりひっ迫してきていたので、“このままだとどうなってしまうのかな……”という状況でした。
住吉:その後、少し落ち着いてきたことは、ホッとしたという感じもあったのでしょうね。
稲垣:そうですね。医療体制自体もかなりアップデートされて、病床数もコロナ対応シフトが進んでいますので、はるかに充実したのではと思っています。ただ、昨今かなりじわじわと新規感染者数が増えていますので、不穏な状況ではありますね。
◆アウトドアでの活動様式も変化が必要
住吉:稲垣先生は、アウトドア分野やスポーツ分野での感染対策もおこなっているそうですね。これからの夏の時期、アウトドアで体を動かしたり、ストレスを発散したりできればと考えている方が多いと思います。屋外は比較的安全と思われがちですが、なかでも注意すべきことはありますか?
稲垣:例えば、都市部と違って(アウトドアでは)水がなかなか手に入りにくいとか(消毒用の)アルコールなどが設置されていない境であることが多いので、自分で何を用意すべきか考えることが重要になると思います。ほかにもいろいろと(注意すべき点が)ありますので、これからの新しい登山様式を考えるためにさまざまな職種のアウトドアプロフェッショナルとチームを
組んで対策を考えるプロジェクトも進めています。
住吉:なるほど、新しい登山様式というのもこれからは必要になってくるのですね。あと、これからはアウトドアでもマスク着用による熱中症も気をつけないといけませんよね。
稲垣:そうですね。ただ、マスク着用で熱中症が増えるかということは科学的にはっきりわかっているわけではないので。ただ、今年は自粛に伴ってあまり外出をしていないので、暑さに慣れていなかったり、アウトドア以外のところでは、人との接触機会が減ることで、(1人暮らしの)高齢者の方が熱中症になっていても発見が遅れたり、そうしたリスクは考えられますので、いつも以上に注意をしていただきたいですね。
住吉:自分の体調など、そういうことにいままで以上に注意が必要ということですね。
稲垣:はい、基本的なことでいいと思います。
住吉:最後に、医療アドバイザーの立場から、いまリスナーの方に伝えたいことはありますか?
稲垣:“医療従事者に感謝を”という声をいつもみなさんからいただいていて、それはすごくありがたくて力になっています。ただ、我々にとってこれは仕事なので、ある意味、自分がやるべきことをやっているという認識の方が多いんじゃないかなと思います。
現在、さまざまな業種の方が自粛で仕事が減ったり、教育やスポーツの機会が減ったりしていますけど、そうしたなかでも感染を広げないための行動をしてくださっているということは、我々がやっている仕事と同じというか、それ以上のものだと思います。エールは、(医療従事者だけでなく)みなさん全員が受けるべきものだなと思っています。
----------------------------------------------------
▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック!
聴取期限:2020年7月15日(水)AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒
詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用頂けます。
----------------------------------------------------
<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時:毎週月~金曜9:00~11:00(※コーナーは毎週火曜9:12ごろ~)
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト:
http://www.tfm.co.jp/bo/