吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。8月29日(土)の放送では、「日本紙相撲協会」理事の新谷洋明(にいたに・ひろあき)さんに「徳川式紙相撲」についてお話を伺いました。
試行錯誤を重ねて完成した「徳川式紙相撲」
子どもも大人も世代を超えて、おうちで楽しめる遊び。その1つが、紙相撲です。
特別な材料はいらず、紙で土俵と力士を作るだけ。“トントントントン……”と両側から土俵の端を叩き、どちらが倒れるか、土俵を割ったら、勝負アリ。難しいルールもないので、シンプルに楽しめる遊びです。
紙相撲を楽しむ子どもたち
「紙相撲って、お父さんとお子さんが作った力士で、お父さんの力士が勝つかっていうと、そんなことはまったくなくて。対等な立場で、家族みんなで遊べるんです」と新谷さん。
彼が理事をつとめている「日本紙相撲協会」は、紙相撲を“本気で遊ぶ”サークル団体。「徳川式紙相撲」の規格に沿って力士を戦わせ、番付や星取表を作成。本場所を運営しています。
「徳川式紙相撲」の始まりは、1951年。前理事長の徳川義幸氏が、少年時代、学校の休み時間に、紙で作った力士を取り組ませて遊んだのが最初です。
その後、紙力士の身長を6cm前後という寸法に決めたり、土俵を作ったりして、紙相撲に本腰を入れ、さらに試行錯誤を重ねた末に、現在の「徳川式紙相撲」の基本が完成しました。
遊びといえども“真剣勝負”
自分で好きな四股名をつけるのも、楽しみ方の1つ。新谷さんは、錦風部屋の錦風親方を名乗っています。
「自分の名前を1文字取って、大相撲にはなかなかいないような四股名を考えるのも楽しいです。そうやって自分が作った力士だと感情移入するので、遊びといえども“真剣勝負”ですよね。大相撲の世界には入れないけど、紙相撲の世界では擬似体験できるというのが、すごく面白いと思います」
楽しみ方には無限の可能性がある
さらに、自らが「親方」になって番付を作り、場所を重ねていって、大関、横綱と紙の力士を育てていく楽しみもあるという新谷さん。小さな国技の楽しさは、無限ですね。
<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php