TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、藤木直人さんと岡崎体育さん。最近では役者の仕事もおこなっている岡崎さん。ここでは、藤木さんと“撮影待機中”の話で盛り上がりました。
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(左から)岡崎体育さん、藤木直人さん
◆「“これって、何待ち!?”が多くて…」(岡崎)
岡崎:最近では、音楽だけじゃなくお芝居の仕事もさせていただくようになってきて、今まではミュージシャンの先輩から学ぶことが多かったんですけど、30代になって初めて、役者の先輩方からいろいろ学んでいます。ただ、学ぶのはお芝居のなかからではなくて、スタッフさんとのやりとりとか。
藤木:なるほど。
岡崎:(音楽業界とは)全然違うんですよね。ミュージシャンって、けっこう王様気質の人が多いんですけど、役者の方って“スタッフさんに支えられてやっています”っていうマインドの方が多いので。
それこそ“ADさんの名前を覚える”といったところから、思いやりとか人との温かい接し方とかが人格を形成していって、それがお芝居につながっているんだなって。
藤木:おぉ~。
岡崎:そこからいろんな人に愛されて、次の役者のお仕事がくる……その繰り返しなんだろうな、っていうのをすごく感じました。
藤木:そもそも役者業を始めたのはどういうきっかけ? もともと“役者をやりたい”と思っていたの?
岡崎:まったくです。事務所とかにもそんな話はしてこなかったんですけど、僕の楽曲って、ライブで寸劇とか茶番とかをやることが多かったんですよね。それを(ドラマや映画の)関係者とかプロデューサーの方とかが見てくださって、お話をいただいたんだと思います。
藤木:ドラマとかの現場って、めちゃくちゃ時間がかかりますよね? あれって衝撃的だったんじゃないですか?
岡崎:衝撃でしたね! “これって、何待ち!?”みたいな謎の時間が多くて。
藤木:ハハハ(笑)!
岡崎:これはまだ自分でも情けなく感じてしまうんですけど、(待ち時間が長いと)ちょっとイラッとしちゃうんですよ。“俺が声をかけたほうがええんかな”みたいな気持ちにもなって。そこが、役者さんと僕みたいな者との違いを感じますね。
藤木:いや、僕もイラっとしていますよ。
岡崎:そうなんですか!?
藤木:だから僕は、現場のなかでも年齢が上のほうなので、「何待ち?」ってまずは聞く(笑)。ただ、聞くのは責めているわけじゃなくて(理由を)知ると納得できるじゃないですか。
岡崎:うんうん。
藤木:理由も分からずに待っているのが、生理的に駄目なんですよね。現場がどんなふうに進んでいるかわからないと嫌なタイプで。だから、控室で待っているよりは、早めにスタジオに行って“次はどんなシーンを撮るのかな?”“(監督は)どんなことを役者に要求するのかな?”っていうのをチェックしたりするんです。それを見ていたら、すぐに撮れる準備ができるじゃないですか。
岡崎:そうなんですよ! すごく分かります! 僕も“現場が今どうなっているのか”っていうのを知りたいだけなので……今の話を聞いて安心しました!
藤木:だから、アーティストと役者って対極のところがあるじゃないですか。アーティストは、自分で制作していれば、自分のペースで進められるし、特に体育さんの場合は、表現したいままに表現できるわけだし。でも、そうじゃない仕事をやっているってことは“よっぽど役者が面白いのかな”って思っていたんだけど、イラッとはしているんですね(笑)。
岡崎:まぁ、聞こえは悪くなりますけど……そうですね(笑)。全部の現場がそうじゃないですよ!
藤木:ハハハ(笑)。
* * *
岡崎:(役者の)現場は精神的にイラッとする部分もあったりするんですけど、学ぶことがすごく多かったですね。僕のなかでの一番の学びは“現場が変わると全然違うんだな”というか。ミュージシャンって本当にビニールハウスのなかで育っているんだなっていうのを痛感しましたし、今の33歳のタイミングで天狗にならずに済んでいるのって、役者のお仕事をやらせていただいたおかげだと思っています。
藤木:へぇ!
岡崎:マネージャーに「あれ買ってきて!」とか何でもかんでも言うんじゃなくて、恐縮していた20代の頃の気持ちを今でも変わらずに持ち続けているのは、役者のお仕事をいただいたからだなとすごく感じましたね。
<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/speakeasy/