吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。10月3日(土)の放送では、飛騨高山の木工房「nokutare(ノクターレ)」代表の塩谷英雄さんに、木製ヘッドフォン「ヒダノオト」についてお話を伺いました。
木製のヘッドフォン「ヒダノオト」
山に囲まれ、良質な木材が採れる岐阜県高山市。古くから、「飛騨の匠」と呼ばれる木材加工技術者が腕を振るっていた国内有数の家具産地です。
そんな飛騨高山に工房を構え、オーダー木製家具や、クラフト小物の製造販売をおこなう木材クラフトブランド「nokutare(ノクターレ)」。
なかでも注目を集めているのが、木製のヘッドフォン「ヒダノオト」です。
木製ならではのピュアな音質が楽しめる
材料は、すべて木。
硬いカエデと、柔らかいヒノキ。地元の山から伐り出した2種類の木を組み合わせ、一つひとつ職人の手作業で仕上げます。
頭に装着するヘッドバンドの部分は、ヒノキの板を曲げて、小判形の入れ物を作る“曲げわっぱ”の技術を応用。
使い方は、市販のイヤホンをヘッドフォン本体にセットするだけ。イヤホンから出る音を、木製のイヤーカップ内で反響させることで、ピュアな音質を楽しめるのが特徴です。
一つひとつ職人による手作業
「木の塊をくり抜いて、そこにイヤホンを装着して、イヤホンの音を、木のなかで響かせて音を聴くんです。これまでにない新しい考え方だと思います。ヘッドフォンで聴いているのに、広い空間の中で聴いているような臨場感があるんです。広がりがあるというか。反響するので、ホールのなかで聴いている感じになると思います」と塩谷さん。
匠の技を新しいスタイルで表現
匠の技を新しいスタイルで表現することが、伝統の継承につながる。そう考える塩谷さんには、こんな思いがあります。
「暮らしのなかで、人と木が、ずっと良い関係でつながっていけるようなモノを今後もつくっていきたいと思っています」
削った「かんなくず」がクッション代わりに
金具などは一切使わず、木の特性を生かした構造とシンプルなデザインで、飛騨高山の伝統を伝える「nokutare」の木製ヘッドフォン「ヒダノオト」。
時代に合ったプロダクトの開発が、地域の伝統産業を守る一端を担っているんですね。
<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/