俳優・石丸幹二がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「Grand Seiko THE NATURE OF TIME」(毎週土曜12:00~12:25)。各界で活躍するゲストを迎え、毎週1つのキーワードから“自分を支えている本質”を掘り下げて伺っていきます。2022年8月のマンスリーゲストは、俳優の中嶋朋子さん。この記事では“大切にしている時間”について伺った、8月27日(土)放送の模様を紹介します。
(左から)石丸幹二、中嶋朋子さん
中嶋朋子さんは、テレビドラマ「北の国から」に22年の長きにわたり出演。お茶の間の人気を博します。以来、映画や舞台にも活動の場を広げ、唯一無二の存在感で国内外の演出家からの熱い信頼を得ています。さらに、ナレーションや朗読、執筆と幅広く活動されています。
◆自分の時間を合わせられるように
石丸:今回は、中嶋さんに“時を重ねながら長く大切にしていること”についてお聞きしたいと思いますが、それは何でしょうか?
中嶋:朝、目覚めてすぐの「チューニングの時間」です。
石丸:具体的に何をなさるんですか?
中嶋:朝、目が覚めたら、すぐにパッと起きないで、ちょっと静かにして“今日の自分の様子を伺う”というか。
石丸:体調とか?
中嶋:そうですね“内観”って言うんですかね。つま先から頭のてっぺんまで“そっちはどうだい?”みたいな感じで(体に)訊いてみる。それで、例えば“膝の裏が張っているな”と思ったら、“昨日の食べ過ぎで胃にたくさん物が残ったまま寝ちゃったからかな。それじゃあ、今日の朝ごはんはこういう感じにしよう”って考えていくと、“今日の私”というものがだんだん見えてくるんですよ。
だから“今日はああしなきゃ、こうしなきゃ”って自分を合わせるんじゃなくて、“今日の私”に自分の時間を合わせられるように、最初に(体に)訊く感じ。すごく良いですよ。
石丸:素敵ですね。確かにそれをおこなうと、パッと起きて“今日は何をするんだっけ?”みたいなことにはならないですもんね。まず自分の体と話しながら“今日はこういうふうにしてみたい”と。
中嶋:洋服ひとつをとっても、自分が着たいのか、人に見せたくて着たいのかによって(選ぶ服も)全然違うと思うんですよね。だから“自分の体がこの服を着たがっているんだ”“自分の気分がこの服を着たいんだ”っていうのを探る。そうすると“今日はこんな自分でいたいんだな”って、自分のこともよく分かってくる。
石丸:すごくポジティブな考えですし、“自分を縛らずに委ねる”って大事ですよね。子どもの頃からそうふうにしていらっしゃったのですか?
中嶋:いえ、全然。私は小さいときからお仕事をしていたので、自分の時間が持てなかったんです。自分のタイミングで起きられないし、常に“これをやらなきゃ、あれをやらなきゃ”っていう繰り返しだったから、“自分のペースを保つ”ということがどれだけ大切で難しいのかをすごく実感したんですよね。だからこそ、それ(自分の時間)を自分から持つようにしようって思ったんです。
石丸:それに気づけたのがすごく素敵なことだと思います。そして今、その生活を続けていらっしゃって“幸せ度”というのは高まっていますか?
中嶋:高まっていますね。無理をしなくなったというか、「あれをしちゃった、これをしちゃった」って(後悔する)ことがちょっと減ってきました。最初に“今日の自分はこうだ”と知っておけば、“そういう日もあるよね。そんなときは、おいしい物を食べてちょっとリフレッシュしようかな”って(笑)。基本は“甘やかし”ですね。
石丸:良いですね。自分にとってそれが一番ですよ。
中嶋:そう、大事。だって、自分しか自分を甘やかすことはできないので。
次回9月3日(土)の放送もお楽しみに!
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<番組概要>
番組名:Grand Seiko THE NATURE OF TIME
放送日時:毎週土曜 12:00~12:25
パーソナリティ:石丸幹二
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/nature/