TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。12月8日(火)のお客様は、Hey! Say! JUMPの八乙女光さん、女王蜂のアヴちゃん、東京ゲゲゲイのMARIEさんのお三方。3人揃って初めてコラボしたHey! Say! JUMPの楽曲「狼青年」の制作秘話に迫ります。

(左から)八乙女光さん、アヴちゃん、MARIEさん
「奇跡が起きすぎて感動しました」(八乙女)
アヴちゃん:今回、Hey! Say! JUMPさんと(「狼青年」で)ご一緒できることになって。そしてMARIEちゃんとも一緒にやって、こんな形でご一緒できるなんてね。
八乙女:それも、本当にたまたまなんですよ。アルバム制作の打ち合わせで、スタッフさんから“楽曲提供をお願いしたいアーティストリスト”がバーッてあったんですよ。そのなかに女王蜂さんが入っていたので、僕は速攻で推したんです。
アヴちゃん:ありがとうございます。
八乙女:リモートの会議で「女王蜂さん、いけるんだったら行って欲しいです」みたいな。で、別のメンバーの山田(涼介)が「東京ゲゲゲイさんの振り付けで、俺らやりたくない?」って。「難しそうだけどやりたいね」って言って。
MARIE:やったね~、山田くん!
八乙女:だから山田がラッキーだし、僕もラッキーだし、みたいな。
MARIE:嬉しいね。
アヴちゃん:素晴らしい。
八乙女:で、こうしてマッチして。
MARIE:蓋を開けたら、ここも仲良いし。
八乙女:そう。だからびっくりしたんですよ。奇跡が起きすぎて感動しました。
アヴちゃん:嬉しいですね。
MARIE:すごいね。
「バキバキに私仕様になっていて」(アヴちゃん)
八乙女:僕、「狼青年」の何が感動したかというと……ここから3分くらい熱弁してもいいですか?
アヴちゃん:聞きます!
八乙女:僕は女王蜂さんが大好きなんですよ。まず前提にB'zさんが大好きなんですけど、B'zさんの楽曲って何が良いかというと、かっこいいイメージだけど実は歌詞とか楽曲を聴くと、お2人ともむき出しなんです。裸の状態というか。かっこ悪い歌詞も堂々と書いて、かっこよく歌うみたいな。むき出しのロック感がすごく好きで。女王蜂さんからもそれがすごく伝わるんですよね。で、「火炎」という曲。この間、マリエッティ(MARIE)とも少し話したんですけど。
MARIE:ずっとね。
八乙女:すごいよねって話になって。アルバム制作打合せのときに「女王蜂さんに頼めるなら『火炎』みたいな感じの複雑な曲が欲しいです」って言ったんですよ。それはなぜかというと、「火炎」って僕の分析としては……例えばレストランのフルコースって、普通はスープからメインディッシュに向かうじゃないですか。で、「火炎」って最初はバラードっぽく始まるんですけど、「あ、普通に始まるんだ。でもトリュフが入ってるよな。おいしいスープから始まったな」と思ったら、最初から耳にしているパートで、後ろではボーカルからすると明らかに難しいリフが鳴っていて「あれ? おかしいぞ、この感じ」って。サビに来たと思ったら、いきなりメインディッシュみたいなのが入っていて、ラップパートになったら、すごい引き算で楽器隊が全然弾かないんですよね。
アヴちゃん:嬉しい。引き算に気づいてくれてる。
八乙女:ここで引き算? みたいな。
アヴちゃん:めっちゃ嬉しい。
八乙女:「何だろう? このレストランは?」っていう楽曲なんです、「火炎」って。それこそ、狼青年がレストランで出してくれているフルコースみたいな。デモを聴いたときに、そんな衝撃を受けました。
アヴちゃん:本当に楽しくやらせていただいたというか。バキバキにやったので、ファンの皆さんも気づいてくれているとは思うんですけれど「デモの感じを相当聴き込んでくださったんだな」というのを本当に感じていて。
MARIE:本当だよね。
アヴちゃん:デモを送って本当に1発オッケーで、歌詞も直しがなくてアレンジもそのままで。「じゃあ、どんなふうに歌ったものが返ってくるのかな」って楽しみにしていたら、バキバキに私仕様になっていて。「果たしてこれは大丈夫なのかな? 私の声は血なまぐさいし」って思って。
普段、皆さんがやっていらっしゃることとは違うから、アルバムにおける、それこそ料理で言うスパイシーな部分、エスニックな部分が「聴き疲れしないかな」くらいに思っていたら、すごく(私に)寄せてきてくれたというか。“私をちゃんと食べてから来た”という感じがすごくしたんです。
「こんなお宝をいただいていいんですか?」(八乙女)
アヴちゃん:八乙女さん以外のメンバーの方とお話しした際に、「狼青年」について少しお話しする機会があったんですけれども。そのときにも、歌い方を変えることが怖かったじゃないけれど、今まで歌ってきたなかで異質というか。そこまで初めてやったみたいなことを聞いたときに、「そこまでやらせちゃったんだ」ってすごく驚きがあって。自分から寄せていくみたいなところを、すごく積極的にやってくださったということを知って、「贅沢やなこれは」って。
八乙女:だから「狼青年」が「火炎」みたいにおいしいんですよ。料理として。カレーを食べて、ジャガイモがホクホクしているというか。分かりやすいというか。そういう何度も聴きたくなる、何度も食べたくなるような楽曲だから、みんなが聴き込んで多分染まったんだなって思います。
アヴちゃん:嬉しい。またMARIEちゃんの振りが、ここまで解釈してやってくれるかっていうところまで没入してくれていて。手足1つ1つの動きに全部意味がこもっていて。すごいと思ったのが、Hey! Say! JUMPさんはいつもとてもクオリティの高いものをやっていらっしゃるから、そこに飛び込んでいくという勇気も必要だなと思って。
MARIE:多分、Hey! Say! JUMPのメンバーと同じくらい、私も最初のアヴちゃんのデモを聴き込んで、それから振り付けを作り始めたんだけど。でも、もうすでに頭のなかで踊っているのは(Hey! Say! JUMPの)メンバーだったんだよね。大体、初めての人だと、黒いぼんやりした人が踊るみたいな感じで、頭のなかで作ったりするんだけど、アヴちゃんの楽曲を聴きながら、私のなかではHey! Say! JUMPのみんなが踊っている姿がはっきり見えたっていう。そこから作り始めたから「これはとにかく行ける!」と。
八乙女:それが嬉しかったんですよ。「こんなお宝をいただいていいんですか?」っていうむき出しになった楽曲を提供いただいたうえで、まっさらな状態からMARIEさんがさらに振付をしてくれて、みんな裸で戦っているというのがめちゃくちゃ嬉しかったです。
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女王蜂のアヴちゃんが楽曲提供(作詞・作曲)、東京ゲゲゲイのMARIEさんがMVで振り付けを担当した「狼青年」を含む、Hey! Say! JUMPのニューアルバム『Fab! -Music speaks.-』が12月16日(水)にリリースされたばかり。詳しくは
公式サイトをチェック!
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来週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……
12月28日(月)武井壮さん×城田優さん
12月29日(火)蔦谷好位置さん×ニューヨーク(嶋佐和也さん、屋敷裕政さん)
12月30日(水)岡崎体育さん×野村陽一郎さん(音楽プロデューサー)
12月31日(木)塩沼亮潤さん(福聚山 慈眼寺 住職/大阿闍梨)×久保田利伸さん
がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!
<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/speakeasy/