吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。9月18日(土)の放送では、青森県弘前市にある「木村木品製作所」の職人・神峰之(じん・みねゆき)さんに、りんごの木からつくられる「木工製品」についてお話を伺いました。
りんごの木を使った珍しい木工製品
りんごの生産量日本一、青森県弘前市。この土地で、世界的にも珍しいりんごの木を使った木工製品がつくられています。
りんごの木は、毎年さまざまな理由で役目を終えますが、木材として利用するには、長い部材がとれないうえに、節目やコブも多く、加工するまでに手間がかかるため、薪に利用される以外は処分されているのが現状です。
「廃棄処分される、りんごの木をなんとか有効活用できないか」。そう考えたのは、地元にある「木村木品製作所」。
農園からりんごの木を伐採して製材にし、長い時間をかけて乾燥させ、ほとんど手作業で、さまざまなプロダクトを製作しています。
廃棄処分されるりんごの木を有効活用
テーブルウェアが中心で、人気は子ども用と大人用がある「お箸」。ほかにも、名刺入れやスタンドミラーなど、バラエティに富んだ商品が、木村木品製作所から生まれています。
「3年ぐらい前に子どもが生まれたのですが、自分の子どもに、りんごの木を触ってもらって、たまに口に入れたりもするんですけど、楽しそうに遊んでいるのを見ると、木の製品、りんごの製品っていいものだなって単純に思うんです。手触りや風合いもいいのですが、質感ややさしい木目が大きいかなと思いますね」と神さん。
りんごの木ならではの質感
せっかくりんごの木を入手しても、あとからヒビが入ったり、虫が出てきたりするなどして、使えるのは5割程度がやっとだと言います。
それでも作り続ける理由のひとつは、この会社が、先代が青森ヒバのりんご栽培用のはしごを開発し、りんごの恩恵を受けてきた“木工屋”だから。
「いま作れているのは、りんご農家さんのおかげです。大切に育てて、何十年という月日が経っていることを感じると、大事にしなければいけないと感じます。そういった背景も感じていただきながら使っていただけたらうれしいなと、勝手ながら思うんですね」
日常にりんごの木の木工製品を
りんごは地域の大事な資源。
実を食べるだけではなく、木そのものも活用して廃棄処分を減らすことが、りんごの新しい可能性を生み出し、地域の活性化にもつながっていくのです。
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聴取期限 2021年9月26日(日)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/miraizukan/