住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生放送ワイド番組「Blue Ocean」。8月31日(月)放送のコーナー「Blue Ocean 新型コロナウイルス関連情報 supported by 太陽生命」では、住吉がコロナウイルスに罹患した際の主治医で、聖路加国際病院 呼吸器内科 医長・仁多寅彦(じんた・とらひこ)先生に電話をつなぎ、現在の院内状況や今後の感染状況について伺いました。
住吉美紀
住吉:実は仁多先生は、私がコロナに罹患して入院した先でお世話になった主治医なんです。その節は本当にお世話になりました。
仁多:いえいえ。おつかれさまでした。
住吉:仁多先生の「大丈夫です。よくなります」という優しいお言葉に励まされて、何とかここまで戻ってきました。大変感謝しています。
◆重症患者が増えているとの報道も……実際は?
住吉:本日は、現在のコロナの状況についてお話をお聞かせいただければと思います。重症患者が増えているとの報道もありますが、現場の実感としてはいかがですか?
仁多:増えているというよりは、今月に入ってからは、ほぼ横ばいで経過していると思います。ただ、7月時点と比較すると、高齢の患者さんが明らかに増えてきていますので、どうしても入院日数が長くなったり、酸素化が悪くなったり……ということはあるとは思います。他の医療機関を見ていても、重症患者がいっぱいで、医療資源がひっ迫している状況ではないなと思っています。
◆新型コロナ“第2波”は収束しつつある?
住吉:現在は、第2波が少しずつ収束しつつあると感じられていますか?
仁多:確かに、7月後半~8月前半は患者さんが右肩上がりでした。あの頃と比べると、数は落ち着いているかなと思うのですが、はたしてこれが本当に収束して減っていくのか、これからずっと、少しずついろんな増減を繰り返していくのかは、まだ現場ではわからない感じです。なので、今も目の前にいる患者さんにできることをおこない、粛々と続けていかなくてはならないと思っています。
住吉:ちなみに、コロナ罹患後の私の体の状態ですが、先日受けた人間ドックでレントゲンを撮ったところ、まだ肺に傷跡が残っていることがわかりました。罹患して4ヵ月になるのですが。
仁多:まだ少し肺に影が残っていますが、4ヵ月前と比べると、よくなってきています。おそらくこの先、時間の経過とともに消えるとは思うのですが。本当に、我々も思っていなかった以上に、いろんな痕跡が残るんだなと感じております。
退院2ヵ月後くらいの患者さんに外来でよくお会いするのですが、肺の影以外にも、例えば……嗅覚がまだ完全に戻ったような気がしないなどとおっしゃっています。重症患者さんのさまざまな障害については、ニュースなどでも報道されていますが、やはり軽症でも本来の調子に戻るまでには、ある程度時間がかかるんだな、と我々も学んでいるところです。
住吉:最後に、リスナーの方々に今、伝えたいことはありますか?
仁多:この数ヵ月、本当にいろんな場面で我々医療者に対して、さまざまな感謝の言葉や励ましの言葉をいただく機会がたくさんありました。みなさんのお言葉に大変勇気づけられたので、この場を借りて感謝を申し上げたいです。
あと、もう1つあります。これは、普段の診療で思うことなのですが、コロナで入院してくる患者さんがよく、「すみません」とおっしゃるのですが、それは少し違うかなと。本当に気を付けていても、あるいは、家族のために自分が仕事に行って、その先でかかってしまうこともあったりするので、「コロナにかかってすみません」と謝らなくていいのに……と、入院患者さんなどを見ていて思うんです。
住吉:そうですよね。今は“みんなが当事者”というような気持ちで温かく……。先生も現場のみなさんも、この先もお体に気を付けて頑張ってください。
仁多:はい。ありがとうございます。
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聴取期限:2019年9月8日(火)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時 :毎週月~金曜9:00~11:00
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト:
http://www.tfm.co.jp/bo/