笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DIGITAL VORN Future Pix」。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。10月29日(土)の放送は、
前回に引き続き、株式会社 日本HP 代表取締役 社長執行役員の岡戸伸樹(おかど・のぶき)さんをゲストに迎え、お届けしました。
(左から)笹川友里、岡戸伸樹さん
◆3Dプリンターで金属のプリントが可能に!
個人向けから企業向けまで、さまざまな用途のパソコン(以下、PC)やプリンター/印刷機の製造や関連サービスを提供している日本HP。そのなかでも、笹川がとりわけ関心を示したのは“3Dプリンター事業”について。
3Dプリンターといえば、これまでは樹脂を材質とした物が中心でしたが、3Dプリンターによる金属部品の生産が注目され始めていると岡戸さん。量産できるようになると、「製造業のデジタル化の推進というところで、“新たな産業革命”と言ってもいいような時代がくる」と期待を寄せます。
世界に目を向けてみると、すでに2022年から金属3Dプリンターが一般発売されていて、自動車産業や医療産業、工作機械などの産業で使われ始めているそう。そして、2023年後半以降に日本でも販売開始を予定しており、「3Dプリンターで金属の部品が作れるようになることは、さまざま産業において大変革だと思う」と声を大にします。
また、「量産化がどこまでできるか、そこは大きなチャレンジになるが、その辺りの技術がクリアできると、大きな意味でのコスト削減になる」と期待を込めます。そうなると、製造業で技術面を担っている職人が高齢化してきている課題についても「課題解決に大きく寄与するのではないか」と語ります。
ここで、デジタルシーンに長らく身を置く岡戸さんに“今後、企業に求められる人材”について伺うと、「情報化社会によって失敗をするリスクはかなり低下していて、逆にやらないほうがリスクは高くなっている。そういう意味では、“まずやってみよう!”という実行力というか、チャレンジ精神を持った人材が非常に重要になってくるのでは」と持論を述べます。
◆Web3 時代の到来で“個人情報”が価値を持つ時代に!?
岡戸さんは、Web3(ブロックチェーン技術によって構築される次世代の分散型インターネットの総称)については、「インターネットの世界が変わる大きなテクノロジー」としたうえで、「GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)に代表されるような形で、自由なインターネットの世界が巨大企業に独占されているところから、より情報の民主化というか“個々の発信”がWeb3によって大きく変わってくるのではないか」と予見します。
そして、さまざまな情報で溢れる情報化社会の現代ですが、「“モノづくりの産業革命”もそうですけど、大量に情報がつくられることによって、情報コストは大きく下がった。つまり今後は、アートなどもそうだが、Web3によって逆に“情報の個別化”というか、情報自体の価値が上がっていく世界になるのでは」と推測。その最たるものが“個人情報”で「個人情報が、今後一番価値が高くなる」と強調します。
さらに、「規制の問題などいろいろあると思うが」と前置きしたうえで、Web3によってID・パスワードの登録、ログインを必要としなくなることで「まさに“価値を持った情報”というものは、個人情報に集約されていくのではないか。個人情報が、今後一番価値を持つ情報になってくる、というのがWeb3による大きな変革だと思う」と語りました。
次回11月5日(土)の放送は、株式会社コンカー 代表取締役社長の三村真宗(みむら・まさむね)さんをゲストに迎えてお届けします。「働きがいのある会社」ランキングで5年連続1位を獲得しているコンカーの主事業についてや、働きがいの創り方など、貴重な話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!
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聴取期限 2022年11月6日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/