プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE」。4月22日(日)の放送は、
前回に引き続き、元サッカー日本代表の“ゾノ”こと前園真聖さんが登場。ゴルフにまつわる話から日本サッカー界が世界を相手に戦うために必要なことなど伺いました。
前園真聖さん(右)と、パーソナリティの丸山茂樹
丸山:ゾノくんはゴルファーとしては、年間どのくらいまわっているの?
前園:今年1回行ったんですけど、全然まわれていなくて……昨年も4~5回くらしか。
丸山:ゴルフ歴は5年で、好きなクラブはドライバーと。
前園:フェアウェイに(ボールが)飛んだときは気持ちいいので。
丸山:ゾノくんのベストスコアは88。
前園:ベストというか(たまたま)1度出ただけで。あとはいつも90後半とか100オーバーすることもありますし。
丸山:プロアマとかにも参戦してみるといいんじゃない?
前園:そういう経験をしてないとダメですかね~。
丸山:得意なショットとかある?
前園:アプローチですかね。
丸山:アプローチが好きだという人は一番嬉しい(笑)。僕もアプローチ大好きだから。実はね、ゴルフ人口って少しずつ減ってきているみたいなんですよ。
前園:えっ!?
◆ゴルフの若者離れが深刻!?
丸山:団塊の世代の人たちがいなくなるとゴルフ場が余っちゃうとか。サッカーって、例えば始める動機が女の子にモテたいとかいう人もいるけど、ゴルフって始めても女の子にモテることがまずないので……どうしたら若い子どもたちがゴルフをやってくれるか、アドバイスとかあります?
前園:それこそ松山(英樹)選手のようなスターが出てくると、子どもたちも憧れて裾野も広がっていくイメージがあるんですけど。
丸山:(ゴルフは)サッカーみたいにかっこよく報道されないんだよね。サッカーは、ワールドカップが始まると全局が騒いでくれるじゃない? でもゴルフはマスターズとかだと某局だけだったり。“松山選手の世界ランクが何位!”とかもっと騒いでほしいんですよ。何かきっかけ作りとかないかな?
前園:丸山さんは解説や選手の育成もされているじゃないですか。逆に何かないですか?
丸山:ゴルフにずっと携わってきて、これ以上何ができるだろうっていつも思っているんだけど……とにかくスーパースターを数多く輩出するくらいしかイメージが湧かなくて。
前園:女性は増えていますよね。ゴルフ場でも若い女性が多いなと感じます。でも若い男性は少ないかも。
丸山:そうなんですよ。
前園:(男性は)年配の方のほうが多いですよね。
丸山:それがなぜなのかというのが、分からなくて。
前園:丸山さんが(ゴルフを)始めた頃って「のし上がってやろう!」とか「いい車に乗りたい!」という気持ちがありましたよね?
丸山:もちろん。
前園:たぶん、今の若い子たちって「こういう車に乗りたい!」とか野心みたいなものが、あまりないと思いますよ。たぶん。
丸山:ないの!? 「電車でいいや」って感じなのかな?
前園:そう。ゴルフセットを一式揃えるのとかも「高いからいいや」って思っているかもしれない。そこのきっかけをどうするかですよね。
丸山:1日時間を潰されるのがイヤだとか、社会人になると上司とまわらないといけなくなるからイヤだとかいう声が入ってくる。我々ももっといろんな方向から勉強して……。
前園:やると楽しいんですけどね。
丸山:各界の人たちが「ゴルフは楽しい」って言ってくれるのは嬉しい。
◆PKのプレッシャー
丸山:サッカーとゴルフは団体と個人という競技の違いがあるけど、PKって1人の世界でしょ?
前園:そうですね。
丸山:なでしこの澤(穂希)さんも、あれだけのエースだったのにPKがすごく苦手だって。ゴール際で自分にパスがまわってきて「これはチャンスだ!」とシュートするときの緊張感と、PKでこれを失敗したら負けるっていうときの緊張感とどっちが上?
前園:PKです。しかもあの(動きが)止まっている空間というのがより緊張感を高めるというか。
丸山:止まっているボールを打つのはイヤでしょ?
前園:そう、イヤですね。
丸山:そうでしょ。僕も止まっているボールを打つのはイヤだもん。我々の言葉ではイップスというんですけど、PKイップスの選手っているのかな?
前園:チームの11人のなかでは主力だけど、PKになったらイヤだという選手はいますよ。それこそ澤さんは、1番に蹴らなきゃいけないくらいの選手じゃないですか? でも、あるときPKを外してから一度もPKで蹴っていないです。自分から「私は蹴りません」って。
丸山:え~っ!?
前園:僕は何回もPKを外していますが、そこまではならないですけど。そういう選手も結構たくさんいます。PKって入って当たり前みたいに思われるので、それがキッカーにとってはプレッシャーなんですよね。
丸山:立ってみると(ゴールポストまで)それほど距離がないもんね。
前園:キーパーが駆け引きしてきたり、ボールを置くときとかにプレッシャーをかけてきたりするんです。自分が蹴ろうとしている方向を“読まれているかな!?”とか迷いが生じ出すと、外してしまうんですよ。
丸山:分かる。僕も1mくらいのパットをジャンボ(尾崎)さんに「先に打っていいぞ」って言われちゃうとドキドキする(笑)。マークしたいけどジャンボさんにそう言われたらねぇ。
前園:そういうときってメンタル面が出ますよね。
◆日本のサッカー選手に足りないもの
丸山:ゾノくん的に、(日本の)サッカー界は世界で通ずるためにどこを良くしたらいいと思う?
前園:技術的なテクニックの部分は日本人はあると思うんです。上背がなくても予測していいポジションを取るとかチャンスを作れるけど、海外選手との一番の違いは、(彼らは)シュートを20本打とうが30本打とうが失敗しても1点入ればいいと思っている。20本の失敗なんて一切気にしていないですから。周りに対して。
丸山:そうなの?
前園:“申し訳ない”って気持ちが全くないんですよ。でも日本人はあるじゃないですか。
丸山:あるある。すぐに思っちゃう(笑)。
前園:そこが良さでもあるんですけど、フォワードの選手はもっとエゴイスティックに“俺が仕事するんだから10本打って1本入りゃいいだろ。次決めてやるよ”くらいのモチベーションがないと世界で戦えないですよ。
丸山:なるほど。
前園:チームとしては、協調性や犠牲心があるのはいいこともあるんですけど、特にフォワードに関しては「自分でやっちゃうよ」くらいのメンタルがないと世界で点は取れないですよ。
丸山:じゃあ、未来のサッカー界について思うのはそういうところ? もっと堂々と、「俺のやったことに何か文句あんの?」くらいの変わり種がいっぱい増えたほうが?
前園:そう。「今、外したけど、次は決めてやるよ」と。
丸山:フィールドでやっているうちはみんな同級生くらいの堂々とした気持ちでね。欧米ナイズされていくようなチーム作りを心掛けていくことによって世界に通ずるというのはゴルフ界もサッカー界も一緒だね。
前園:海外に出る選手も少しずつ増えてきているので、そういうメンタル的な部分とか“お人好しじゃダメだ”と分かってきていると思うので、これからの成長に繋がるんじゃないかと。
◆SAMURAI BLUEへエール
丸山:最後に、日本代表への応援メッセージをお願いします!
前園:自分たちの力を信じて、とにかく悔いのないように全てを出し切ってほしい。観ている人たちが感動するようなプレーをしてきてほしいと思います。
次回、4月29日(日・祝)の放送は、元女子バレーボール日本代表のエース・大林素子さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!
----------------------------------------------------
【▷▷この記事の放送回をradikoタイムフリーで聴く◁◁】
聴取期限 2018年4月30日(月) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒
詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用頂けます。
----------------------------------------------------
【番組概要】
番組名:五洋ホールディングス presents SUNDAY BACK NINE
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:
http://www.tfm.co.jp/backnine/
番組Instagram:
@sundaybacknine_tfm/