手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」。3月19日(土)の放送では、「停電した際の対処法」について取り上げました。
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3月16日(水)夜11時36分に「福島県沖」で起きた地震では、最大震度6強を観測。東京23区内でも震度4を観測しました。都内でも、この地震の影響で鉄道が一時運転を見合わせたほか、広い範囲で停電が相次ぎました。
東北大学 災害科学国際研究所所長の今村文彦さんは、この地震について「まずは、前震でマグニチュード6.4の地震が起こり、その2分後にマグニチュード7.3のかなり強い揺れの地震が起こりました。昨年も2月、3月、5月と、この周辺部で起きていますが、同じような逆断層型の地震と考えられています。いずれも『3.11』のマグニチュード9.0と関連性があります。今後もこの周辺で誘発される地震があるのではないかと考えています」と解説します。
また今回の地震では、震源地から遠い首都圏でも約210万戸の大規模な停電が発生しました。東京電力によると、東京電力管内では送配電網に大きな被害はなかったものの、広い範囲で予期せぬ全面停電“ブラックアウト”を防ぐために、一部地域への電力供給を強制的に止めたということです。現在も福島県沖から宮城県沖にかけて地震活動が続いており、またいつ停電が起きてもおかしくありません。
今回のような停電が発生した際は“通電火災”に注意が必要です。通電火災は電気の復旧に伴って、揺れで倒れた電気コンロなどの電気機器や損傷した配電から出火する火災です。
通電火災を防ぐためには、停電中はブレーカーをおろす。そして、電気機器のプラグをコンセントから抜いておくようにしましょう。その後、電気を復旧させる際は、電気の配線が損傷していないかを事前に確認することも大切です。
また、停電中の周囲が暗いなかで片付けなどをおこなうと、割れた食器やガラスなどで思わぬ怪我をする危険があります。室内を歩くときは懐中電灯などを使い、スリッパや靴を履くようにしてください。片付けは電気が復旧してから、もしくは周りが明るくなってからおこなうようにしましょう。
情報収集するうえでスマートフォンは欠かせません。停電している地域では、長期化も見据えて省エネな使い方を心掛けましょう。消費電力を抑えるために、低電力モードやバッテリーセーバーなどに切り替えてください。画面の明るさを落としたり、ダークモードにすることで消費電力を抑えられます。家族など複数人で過ごしている場合は、順番でスマートフォンを使うことも対策の1つです。
気象庁や地震調査研究推進本部は、「揺れが強かった地域では、地震発生から1週間ほどは最大震度6強程度の地震に注意が必要」と呼びかけています。引き続き、地震に対しての備えが必要です。
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/